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●江戸明治和本●〈四民絵抄〉商家必読国字解[商道九篇国字解] 【判型】半紙本4巻付録1巻5冊。縦224粍。 【作者】堤一雲斎(正敏)作・序。松川修(有山)補。 【年代等】文化13年1月自序。文久2年1月刊。[大阪]河内屋喜兵衛ほか板。 【備考】分類「商業」。『〈四民絵抄〉商家必読国字解』は、『史記』貨殖伝を始めとする経書から修身斉家の教えを抜粋し、あるいは和漢の故事を引きながら、第1巻「商術」「知務」、第2巻「習労」「使令」、第3巻「教養」「接待」、第4巻「継業」「主権」「応変」の9章に分けて説いた商人心得書。凡例によると「『史記』の貨殖伝に本づきて商道の奥旨を述べ、六経、四書、諸子百家の言を雑え引いて、其の儀を広め、庶人の身を修め家を斉う道を説」いたもので、本来は自らの備忘録として記したものであったが、ある人の勧めで出版の運びとなった。「商術」第一では商売の基本や「三択(土地・家業・人物を選ぶ)」「三経(作力・闘智・逐時)」などについて述べる。「三経」のうち「作力」は専ら骨折って稼ぐこと、「闘智」は智恵・才覚を働かせること、「逐時」は売買の時節を考え、先立って仕入れることである。以下、この三経について詳述した後、最後にその章の要点を整理するという記述方法をとる。「知務」第二では、農工と異なる商人の役割を説き、物価変動の把握やその理由、利益を得る方法について、「習労」第三では、富を願う性がかえって富を失うこと、貧から富へ転じる道や富を維持する道について述べ、知・力・習のうち「習」の重要性を説く。また「使令」第四では、家僕をわが手足と思い、また、徳・智・法を兼ねて人を使うべきこと、斉家と治国の本質が同じであることなど、奉公人を使う主人の心得を述べ、「教養」第五では、主人自らが道を学び家内を指導し、あるいは徳化すべきこと、「接待」第六では、商売繁昌の秘訣である接待の道について、「継業」第七では、家業存続のための徳義の善行について、「主権」第八では、商家における利権の重要性とそれを守る心得について、最後の「応変」第九では、不測の事態へ自在に対応すべきことについて説く。 ★原装・題簽付・状態良好。稀書(全国に数カ所(国文学研究資料館DB))。
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【作者】堤一雲斎(正敏)作・序。松川修(有山)補。
【年代等】文化13年1月自序。文久2年1月刊。[大阪]河内屋喜兵衛ほか板。
【備考】分類「商業」。『〈四民絵抄〉商家必読国字解』は、『史記』貨殖伝を始めとする経書から修身斉家の教えを抜粋し、あるいは和漢の故事を引きながら、第1巻「商術」「知務」、第2巻「習労」「使令」、第3巻「教養」「接待」、第4巻「継業」「主権」「応変」の9章に分けて説いた商人心得書。凡例によると「『史記』の貨殖伝に本づきて商道の奥旨を述べ、六経、四書、諸子百家の言を雑え引いて、其の儀を広め、庶人の身を修め家を斉う道を説」いたもので、本来は自らの備忘録として記したものであったが、ある人の勧めで出版の運びとなった。「商術」第一では商売の基本や「三択(土地・家業・人物を選ぶ)」「三経(作力・闘智・逐時)」などについて述べる。「三経」のうち「作力」は専ら骨折って稼ぐこと、「闘智」は智恵・才覚を働かせること、「逐時」は売買の時節を考え、先立って仕入れることである。以下、この三経について詳述した後、最後にその章の要点を整理するという記述方法をとる。「知務」第二では、農工と異なる商人の役割を説き、物価変動の把握やその理由、利益を得る方法について、「習労」第三では、富を願う性がかえって富を失うこと、貧から富へ転じる道や富を維持する道について述べ、知・力・習のうち「習」の重要性を説く。また「使令」第四では、家僕をわが手足と思い、また、徳・智・法を兼ねて人を使うべきこと、斉家と治国の本質が同じであることなど、奉公人を使う主人の心得を述べ、「教養」第五では、主人自らが道を学び家内を指導し、あるいは徳化すべきこと、「接待」第六では、商売繁昌の秘訣である接待の道について、「継業」第七では、家業存続のための徳義の善行について、「主権」第八では、商家における利権の重要性とそれを守る心得について、最後の「応変」第九では、不測の事態へ自在に対応すべきことについて説く。
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